プログラムについて

室長から学生さんへ

興味と探究心に動かされる研究をしよう。

石川 俊平
MD研究者育成プログラム室長
令和5年4月〜

みなさんは将来に対して様々な思いを持って医学部に入ってきたと思います。臨床医になって患者さんを診たい、基礎研究をして治療法を開発したい、社会医学に携わって活躍したいなど、人それぞれだと思いますし、まだ具体的な思いがないままでいる人もいるかもしれません。将来どのような道に進む人でも、医学の講義や実習の中で興味を持ったり不思議に思ったりすることが一度はあると思います。皆さんが主にM0〜M1で講義や実習を担当する医学の教員は、普段は研究室で基礎研究に取り組んでいます。各研究室で行っている研究内容に関することで、皆さんが興味を持ったこと、やってみたいことがあれば研究室の先生に相談して研究活動に参加することができます。講義・実習が終わった後に研究室に行って実験・解析手技を覚える人もいれば、数年研究を継続して研究論文を書いたり学会に参加して発表する人もいます。学生時代に好きなことを研究して時々新たな発見ができるのはとても貴重な経験で、楽しみもあり、皆さんの将来に必ず役立つはずです。

MD研究者育成プログラム室について

MD研究者育成プログラム室は、主に皆さんの生命現象や自然科学への興味に基づいた基礎研究(Curiosity-driven)をサポートするための組織です。こうした研究は臨床の現場で患者さんに触れたことで動機となる研究(Disease-oriented)と少し違うかもしれませんが、これまでの革新的な治療法や診断法の多くは、こうした個人の興味に突き動かされた基礎研究から生まれ、多くの患者さんを救ってきました。学生さんの自由な意思に基づいた研究を重要視した清水元医学部長がこのプログラムを作られました。医学部医学科の学生さんが思い思いの研究室で行う活動をサポートし、学会参加や短期留学などの費用を支援する他、論文・教科書の抄読会や英語によるプレゼンの勉強などを行っており、学生さんはそれぞれに自由意志で参加できます。また、MD研究者育成プログラムに参加している学生同士や他大学医学部の学生との研究発表・懇親会などの交流イベントも行っています。このようなプログラムを通して、研究するための技術・考え方・発表の仕方を身につけたり、研究仲間とのネットワークを作っておくと、将来臨床に行ってから研究をする際に非常に役に立ちますし、将来基礎研究医としてキャリアを積む人や研究が軌道に乗り、学部の途中で大学院課程に進学して (Ph.D.-M.D.コース)医学博士号を取る人もいます。

とりあえず話を聞きに研究室を訪ねてみよう

まずは、皆さんが講義や実習で話を聞いたり、HPなどを見て興味がある研究室があったら、連絡をとって訪ねてみましょう(連絡先はMD研究者育成プログラム室でも教えてくれます)。自分も思えばM2の時に病理組織像を顕微鏡で見て心を惹かれ、画像解析に使う写真を撮らせてもらうために病理学教室に出入りしているうちに、いつの間にか自分の居場所となり、そのまま今の自分のキャリアに繋がっています。研究室を訪ねるのは少し緊張するかもしれませんが、皆さんの部活に新入生が見学に来てくれた時と同じように、先生方は喜んで説明してくれると思います。研究室に出入りしてしばらく研究を続けることになったら、MD研究者育成プログラム室に連絡して登録をしてください。皆さんをサポートするプログラム卒業生の先輩や親切なスタッフがお待ちしています。

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